行こうぜ!宇宙旅行

 上も下もない空間。そこでは、宙に浮かぶジュースの球をストローで吸い、部屋と部屋の間は泳いで移動する生活。小さく無機質な円形の窓の外に目をやると、真っ暗闇の中に光る、青く美しい球体があった。地球である。大陸の端のちっぽけな島に、ああ我々は住んでいるんだねぇ、生活しているんだねぇ。今この国とあの国が、ドンパチやっているんだねえ……と、窓の奥にある球体上の二つの地点を指でなぞる。地図上の二点を指で結ぶのとは訳が違う。現実に人間が生まれ生活し死んでいるその場所を、指でなぞることができるのだ。ああ、私は今、宇宙にいるんだねえ。

……というような体験が、選びに選ばれた飛行士だけでなく、実は一般の人にもできるようになる時代が、もうすぐ来ることになっているのだ。こんなことを耳にしたことのある方も少なくないだろう。私たちが宇宙空間を体験するすべとは!?紹介しよう。

ペプシ「2001年宇宙の旅」はどうなった

皆さんも記憶にあるだろうか? 2001年宇宙の旅と銘打たれたペプシのキャンペーンを。あれはいったいどうなったのだろうか。もう今年は2002年、もうこの企画は行われたはずである。しかし、去年の間そんなニュース見たことも聞いたこともないという人が多いのではないだろうか。実はこの企画、アメリカ経済の低迷によって提携した会社の資金繰りが悪化し、宇宙船開発が間に合わなかったのだ。ただし、中止ではなく2005年へ延長されたとのことである。もし中止になれば、1000万をそのまま当選者は受け取れるらしい。この企画はジェット機で高い高度まで移動した後、シャトルで海抜100kmまで上昇し、2分半の無重力が体験できるというものである。宇宙旅行といえるかはわからないが、無重力が体験できるのは大きい。ただしこの企画、日本の懸賞限度額1000万を超す費用がかかってしまうため、超過分は自己負担になってしまう。もしかしたら、中止になって1000万を受け取ったほうが、今の世の中いいかもしれない。

「今度の日曜は宇宙へ」も8年後!?

2010年には宇宙旅行が一般的なものになっているかもしれないそうである。日本ロケット協会(なんだか、ベタだな)の発表によると、2010年前後には200万円で地球を2周する宇宙旅行ができるそうである。2周といっても1周が90分程度なので、だいたい3時間程度の飛行となる。3時間ぐらいじゃ物足りないと見るか、宇宙に出て青い地球を眺めるだけで十分と見るか。

この旅行計画では、乗客を乗せた宇宙船は7,8分で大気圏の外に出ることになっている。宇宙船は「観光丸」と名づけられている。垂直離発着が可能な宇宙船である。宇宙船は50人乗りで、年間300回のフライトがあり、都合76万人が宇宙空間へ飛び出す。操縦士、フライトアテンダント、各2名で、客室は二階建て、中央は無重力空間を体験できる、1,2階吹き抜けになっている。

乗るのに特別な技術は必要ないが、飛び立つ時かなりの圧力がかかるのでジェットコースターに耐えられるくらいの体は必要である。

宇宙船は試作機を4機作り、1200回のテスト飛行を経て量産、1機あたり716億円で販売される。

発着場所はどうなる?

やはり、宇宙船がどこから打ち上げられるかということは重要である。ロケットなどが発射されている種子島などに毎回行っているようでは、とても身近なものにはならないだろう。騒音問題などがあるが、空港で離発着をする案がある。関西国際空港の海の延長上に宇宙船専用の基地ができるかもしれないというものだ。また、宇宙船は特別な滑走路を必要としないため、土地をあまり使わないという利点もある。空港を利用した身近な宇宙船発着基地ができる日も近いかもしれない。

ところで、3時間の飛行では少ない、もっと宇宙にいたい、という人もいるだろう。そこで浮上してくるのが、宇宙ホテルという構想である。宇宙ホテル構想では、宇宙に一週間滞在することも現実となる。宇宙ホテルは最初モジュールのかたまりであり、宇宙ステーションのように軌道上に置かれるものである。部屋は重力のある部屋もあればない部屋もある。重力は遠心力によって作れるので、プールなどの施設も置くことも可能である。部屋の窓からは暗闇の中に浮かぶ青い地球を眺めることができる。オーロラや、日の出、日の入りなど様々な姿を見せる地球を見たとき、きっと自分の星がどれだけ美しいか実感するだろう。